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自社の組織風土の成り立ちからマネジメントを考える

セントパトリックス・デーはアイルランドへのキリスト教布教に大きな貢献をした

聖人セントパトリックの命日です。(461年3月17日)

 


彼はイギリスのウェールズで生まれたケルト人だと言われています。16歳のころアイ

ルランドの海賊にさらわれ奴隷として売られました。売られた先で6年間羊飼いとして

働きました。

 


ある日、神のお告げを聞き、その声に従い牧場を脱走して故郷のウェールズまで300キロ

の道のりを歩いて帰ったとのことです。

 


その後、ヨーロッパ大陸に渡り、神学を学びました。

 


7年間の修学ののち、ローマ司教の命でキリスト教の布教活動を始めました。彼は自分が

奴隷として売られたアイルランドでキリスト教を布教することが自分の使命だと考えま

した。

 


彼は、アイルランドの国花でもある三つ葉のクローバーを使ってキリスト教の三位一体説

を説いて回ったとのことです。

 


そのため、セントパトリックス・デーでは皆、緑のものを身につけてお祝いをするように

なりました。

 


アイルランドからの移民が多いアメリカやオーストラリアでもセントパトリクス・デーに

は盛大なパレードがおこなわれるようです。

 

 

本来はカトリックの祭ですが、今ではカトリックでない人々やアイルランドと関係のない

人々も緑のものを身につけ、ビールを飲みながら楽しんでいるようです。

 

 

祝祭の行事などには、世代をいくつも経ることにより当初の行事の意味合いよりもイベント

そのものを楽しむことが目的となることがあります。

 

 

日本でもクリスマスや最近ではハロウィンなどが当てはまると思います。

それぞれの行事の由来を知らなければ祭を楽しんではいけない、とは思いませんし、むしろ、

祭とはそういうもので良いのだとも思います。

しかし、どうせ参加するのであれば、本来の意味合いを勉強することで異文化やその当時の

人々の想いを理解する良い機会にすることができるのではないかと思います。

 

 

企業で働く社員についても、創業時から世代をいくつも経るにしたがい、創業者や当時の社員

の想いを知らない社員が増えていきます。そのように組織が継承されていきますと本来目指す

べき組織風土や体質などが曖昧となり、成り行き任せで構築されるものとなります。

人事制度等の各種制度も設計当時の狙いが伝わらないまま形だけが残っている場合があります。

そこで働く人々が自社の成り立ちや先人たちの想いを振り返り、理解し、これからの自分たち

のあり方を再考するという機会を持つことも大切なことのような気がします。