環境変化に応じた人事評価制度の見直し

1976年(明治9年)3月28日に廃刀令が発布されました。

これにより、元武士(士族)であった人々も帯刀することを禁止されることになりまし

た。刀は武士の象徴であり、武士の誇りと言われていました。

 

 

廃藩置県により所属する藩を無くされ、もらっていた俸禄も徐々に削られていきました。

徴兵制により、これまで武士の専売特許であった戦闘機能も農民、町人、商人などに取

られてしまっていました。

 

 

武士としての存在意義が低くなっていく中で、拠り所としていた武士のステイタスまでも

奪われることになります。

 

 

士族に対する急激な待遇の変更(改悪)が各地での士族の反乱を招くことになりました。

 

 

企業の人事評価制度は、会社が取り巻く環境変化に応じて変えなければならない場合があ

ります。

企業は環境変化に順応しなければ生き残れません。環境変化に順応するということは変化

する顧客ニーズ、競合先の動向、社会様式の変化等に合わせて企業の体質を変えていくと

いうことです。

 

 

企業の体質を変えるということは、そこで働く社員の働き方や価値観を変えるということ

になります。

 

 

30年前なら決められたことをミスなく確実にこなすような人を高く評価することが自社の

成長に大きく貢献していたかもしれませんが、現在の環境下ではそれでは業績に結びつか

ないとしたら、自社が求める(あるいは現環境が求める)社員像と自社が評価する制度に

ギャップが出てきているということになります。

 

 

30年前に求める成果と今求めなければならない成果の違いは何か、その違いは求めるべき

社員像をどのように変えているのか、新たに求める社員像の働き方や創出する成果に対して

正しく評価する仕組みが提示できているのかは企業戦略を検討する際に常にセットで考えて

おく必要があります。

 

 

そのような変化に対応していく社員を常日頃から意識的に教育、育成していくことが、不平士

族の発生を減らすことになるのだと思います。