会議の種類と会議体系の再構築の重要性

天正18年7月5日(1590年8月4日)、北条氏直が豊臣秀吉に降伏を申し入れて小田原城

を開城しました。豊臣秀吉によるいわゆる小田原征伐の出来事です。

 


小田原征伐といえば、浮かぶ言葉は「小田原評定」です。

 


小田原評定とは、会議の時間ばかりがかかり、なかなか結論に至らない会議という意味

で使われる言葉です。すなわち、ムダな会議ということです。

 


会議には様々な種類があります。大きく分けますと、5つの目的に分類できるかと思いま

す。一つ目は意思決定を目的とした会議です。籠城か、出陣か、降伏のうちどの案を採用

するかを決めるような場合です。二つ目は問題解決を目的とした会議です。業績目標に対

する未達分をどのようにカバーするか、発生したトラブルをどのように処理すべきかを検討

し、対策を練る会議です。最終的にどの解決策を採用するかを決めるという意味では、一つ

目の意思決定を目的とした会議と重なる部分があります。三つ目は情報共有のための会議です。

各部署の責任者が集まり、現在どのような取り組みをおこなっているのかを報告、確認し合う

ような会議です。そして、四つ目は教育を目的としたものです。会議の中の議論、意見交換を

通して互いの知見を高めたり、思考力を鍛えるためのものです。最後は、それらの混合パター

ンです。

 


ムダな会議をしないようにするためには、上述のように開催しようとしている会議の目的は何

で、何を会議のアウトプットとするべきなのかを事前に設定し、誰に参加してもらうと効率的、

効果的なのかを吟味しておく必要があります。つまり、会議のゴールを明確に設定し、そのた

めの準備をしておくことです。

 


定例会議の場合、定期的に開催し続けるうちに、いつの間にか開催することが目的となってしまっていることもあります。したがって、会議は定期的に棚卸をし、本来の目的と会議後のアウトプットを照らし合わせて統廃合を検討し、全体の会議体系を常に最適な状態にしておくようにする必要があります。