1850年3月18日、アメリカン・エキスプレスが運送業者として創業しました。
アメリカン・エキスプレスといえば、頭に浮かぶのは、クレジットカードのアメックス・
カードだと思います。
創業から32年後の1882年に郵便為替業務をスタートさせ、現在、アメリカン・エキスプレ
スが主要事業としている金融業に参入しました。今では、クレジットカードの世界シェア
第4位の会社となっています。
偶然ですが、1964年3月18日は、早川電機(現シャープ)とソニーが別々に初めての商用化
された電子式卓上計算機を発表した日でもあります。
早川電機はベルトの製造からスタートしています。創業者の早川徳次さんが職人修行を終えて
独立後に考案したのが、穴を空けずに使えるベルトのバックルでした。それを使ったベルトを
製造したところ、それがヒットしたことから金属加工業として起業しました。その後、有名な
シャープペンシルを開発しました。海外でラジオが実用化されていることを知ると、それを取
り寄せ、真似ることでラジオの製造販売に着手しました。それを皮切りにテレビ等の総合家電
メーカーへと成長していきました。
この他にも、ゲームメーカーの任天堂は元々は花札の玩具メーカーであったり、トヨタ自動
車も繊維会社からスタートしていたりしています。
こうして見ていきますと、事業というのは必ずしも当初に描いていたような形にはならず、む
しろ、その時々の環境に応じて形を変えていくものなのだと改めて感じます。
だからといって、これから取り組もうとしている事業や、現在取り組んでいる事業の方向性を
ぼやっとしたものにしていたり、事業計画を作成したりせず、流れに任せてその時々で舵取り
すれば良いというものではないと思います。
その時点、時点で将来に向けての世の中の推移を見ようとし、それに適応させるように事業の
形をどうすするべきかをあーでもない、こーでもないと考え続け、計画に落とし込んでいくこ
とが、事業を取り巻く周辺の変化に対する敏感さを強化してくれるのだと思います。
会社の中期経営計画の策定はその意味でも重要な思考強化のトレーニングとなり、だからこそ、
次世代の管理者や役員候補者の育成の場になるのだと思います。
コメントをお書きください